公論イベントでも毎回呼びかけていますが、催し物の開演直前に「携帯電話、スマートフォンは電源を切るか、音の出ない状態に…」と注意が入るのは、21世紀の「定石」となっています。
とはいえ、いくら呼びかけても配慮してくれない人はいるもので、演目の良い所で着信音が鳴るのを意識レベルで撲滅するのは、相互の信頼と友愛に基づいて全世界が一斉に核兵器を廃絶するのと同じ位に難しいものです。
そこで、大きめのコンサートホールなどでは、強制的な抑止策として、妨害電波で携帯の着信を不可能にする「ジャマー(jammer)」という設備が導入されています。
電波を邪魔する装置が「jammer」(邪魔ー)なのは、犬が寝起きする小屋が「kennel」(犬寝る)なのと同じ位に「珍クロニシティ」を感じずにはいられません。
こうした、情報の通信や記録を阻害する仕組みを、個人的に「邪魔技術」(jammer technology )と呼ぶ…ことに先程決めたのですが、この方向性を一気に加速させるような研究がニュースになっていました。
なんと電波どころか、その場で録音された音声を、まともに聴けないものにしてしまうというモノ。
もしこれが商品化されたら、パワハラ発言が飛び交うブラック企業が真っ先に導入して、労基署に持ち込まれるような録音を防ぐ目的で使われちゃうかもしれないですね。
さらに一歩進めれば、これを導入したカフェを開店すれば、マルチ商法の勧誘や、言質をとられたくない面倒な話し合いの場所として大繁盛するかも…。
色々とディストピア感が止まりませんが、実はこの記事を書いていて「似たような、こっそり録音を邪魔する技術」と「邪魔技術の回避方法」を何個か考えついちゃいました…実験してみよう(詳しく知りたい人は、それなりの予算をご用意の上でご連…おや?外に誰か来たようだ)。
それが確立したら、クリエイティブ軍事訓練の「諜報編」として…いや、やっぱり色々と面倒な事態になった時にそなえて温存しておこう!